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知的な障害があったり、身体の障害があったり、そんなみんなと一緒に過ごし、暮らしてきました。その我が家を建て替えることになって、いろいろ調べてみたら・・・!
「介護しやすい家」や、「支援のしやすい家」、そして「パリアフリーの家」ばかり。一緒に過ごしたり、一緒に暮らしたり、つまりは一緒に風呂に入って、一緒にご飯を食べて、一緒に眠って・・・、という家は、まるで想定されていないのです。
それなら、そんな家を建ててやれ、ということで我が家の建替えが始まりました。これは、その様子を同時進行でお見せするブログです。

家のコンセプトは、「介護でも支援でもなく、僕たち一緒に暮らそうの家」です。それはつまりありふれて、普通の、街にとけ込んだ一軒家。

障害を持つ人の暮らしを考えたときに、どうして普通の家は想定されていないんだろう。どうして普通の家族や同棲や「一緒に暮らそう」は想定されていないんだろう。
そんなことを考えながら、更新していきます。
どうぞお付き合いください。

2009年01月11日

家づくりのパートナー探し

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骨組みの柱です。
ご覧の通り、「一緒に暮らそう」の家づくりは、住友林業さんをパートナーにはじまりました。
なぜ、大手のハウスメーカーにお願いしたのか? これが意外だという人がけっこういました。僕らの暮らしぶりが、とても個性的に見えているのでしょうか。「独創的なこだわりの家を建てると思っていた」というような声をききます。
もちろん、とってもこだわった家ができる予定です。しかし、大切なのは、そのこだわりが見えてはいけないということです。
「一緒に暮らそう」の家は、何よりも街にとけ込んでいることが大切です。そして、みんなにとって、普通の家であることが大切なのです。
僕らの仕事である「ばおばぶ」は、障害のある人たちが、さまざまな事情によってくる場所です。時には、突然お母さんが倒れて、特別支援学校の小学部くらいの小さなお子さんが泊まりにくることもあります。
そんな時に家庭的な場が提供する安心感は、とても大切な要素なのです。
余談になりますが、ずっと昔、さまざまな福祉関係の施設が「○○の家」と名付けられました。家のもつ家庭的な良さを名前に込めたのでしょう。しかし言葉の持つ恐ろしい作用があって、「家」と名前がついているから、ここは家庭的なのだという、都合のよい思い込み(言説)が生まれるのです。その結果、実際には管理的で、差別的な、そして職員が明らかに家族的ではない施設の人が「うちは○○の家といってとても家庭的な施設です」、というような本末転倒なことをいいだしたりしました。
そうしたことが大嫌いだったので、僕らは本当の「家(僕ら自身が住んでいる家ですから、間違いなく家です)」を使って、本当の「家庭(僕らは夫婦ですから、本当に家庭です。家庭的ではありません)」でみんなと過ごし、暮らす有り様を選んで、今日に至っています。
さて、そんなこんななので、家庭の安心感が必要な人たちには、きっと大切に使っていただけていると思っています。
また、こうした預かりの家が、見るからに変にお洒落な特別な感じの家だと、お子さんによっては、「ここはきっと歯医者に違いない」とか、「家を装っているけど、中には注射器を持った白衣の人が待ってるぞ」みたいな誤解をもちかねません。だから僕らは、看板も出さないようにしています。
大切なことの一つは、みんなのイメージの中にある、「普通の家」であることなのです。このことが、一般的な普通の家を沢山作っている、標準的で大量生産されているっぽい、大手ハウスメーカーを選んだ大きな理由です。デザイナーズな感じは、NGなのです。

それから「一緒に暮らそう」の家は、バリアフリーや、介護しやすい家づくりとは異なるベクトルの家づくりです。ところが、現在の家づくりの全体的な方向は、バリアフリーや介護や支援などの方に向かっています。僕は今回の、バリアフリーとは異なるベクトルの家づくりを、大手ハウスメーカーで試してみたかったのです。
そして小さなきっかけでしかないでしょうが、大手メーカーの建築士さんに、「一緒に暮らそう」の家づくりの設計を一緒にやってもらい、その視点を今後の設計に活かしてほしい。それには大手ハウスメーカーが一番効率的だと考えました。

ちなみに、設計は櫻井さんという一級建築士さんが担当してくれました。何度か家に来て、裕子さんや、他の利用者さんや、それから壁に空いた穴や、いろいろな様子を見ながら、設計を進めてくれました。
顔写真がないので、櫻井さんが撮ってくれた写真を公開。
地鎮祭の時の写真なのですが、あいかわらず裕子さんが・・・。

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現在、現場の方には、高橋さんという一級建築士さんが来てくれています。

このカテゴリーでは、いよいよ建築・設計の工夫を書いていきます。
この記事へのコメント
少しずつ「一緒に暮らそう」の家のコンセプトが明らかになってきましたね。
「五十嵐節」にも力が入ってきました。
「こだわっているけど普通の家」・・・とっても楽しみです。
Posted by GAMI at 2009年01月12日 17:11
GAMI様
少しずつですが、工事の進行に合わせてこだわりを書いていきます。
普通のためのこだわり・・・。普通であるためにこだわらなければならないという社会の問題に、多くの人に気がついてもらえたら、と思っています。
Posted by 五十嵐正人 at 2009年01月13日 18:42
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